1-B19 ダミーターゲットの表示によるポインティングの所要時間の調整と百人一首かるたのスキル差の調整への応用
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1-B19 ダミーターゲットの表示によるポインティングの所要時間の調整と百人一首かるたのスキル差の調整への応用
丸山 礼華(津田塾大学),栗原 一貴(津田塾大学)
本論文では百人一首かるたにおける新しいゲームスキル差の調整方法について検討する.実際にポインティングを行いたいターゲットとは別にダミーターゲットを表示することで,ターゲットのポインティングにかかる所要時間を調整できると考える.ポインティングタスクにおいて,ユーザがクリックするのは,ターゲットの様々な部分であり,最短距離の点であるとは限らない.ユーザのクリック位置を最短距離の点に近い,あるいは遠い位置に調整することができれば,平均的なポインティングの所要時間が調整されると考えられる.そこで,ユーザのクリック箇所の傾向を分析し,別のダミーターゲットのポインティングタスクとして提示することで,ユーザのクリック位置を調整することを目指す.また,ダミーターゲットをVRまたはARを用いて表示することにより,ポインティングの所要時間も調整できることが期待される.また,周りのユーザに影響を与えずにポインティングの所要時間を調整できるという点で,ポインティングを用いた対人ゲームにおけるスキル差の調整への応用が期待される.応用例として,ポインティングを用いた対人ゲームである競技かるたに本手法を適用し,その可能性について議論を行う.